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パンターニとチポッリーニの時代
パンターニとチポッリーニの時代
ランス・アームストロングが全盛期の頃、パンターニは「ランスはまるで宇宙人。地球上の生き物とは思えない強さ」と言ったことがある。
パンターニが生きていたら、今のポガチャルの強さをなんと言うだろう?
またチポッリーニは「ポガチャルはトップの中のトップ」と言う。言っておくけど、チポッリーニは歯に衣着せぬタイプだ。彼の口から「あいつは大したことがない」くらいに言われた選手を僕はこれまで何人聞いたことか。
そんなポガチャルもかなわないことがある。それはパンターニもチポッリーニも、もっと世間の人を熱狂させたということだ。パンターニはシトロエンのテレビコマーシャルに出ていたし、死後には映画化もされた。チポッリーニはミスイタリアの審査員になったし、リーボックの広告で街中に全裸の特大ポスターも出された。ユヴェントスが快進撃している時、「今のユヴェはチポッリーニ並みですね」と国営放送のインタビュアーが選手に聞いていたし...。引退後だってブリュッセルの空港にポスターが貼られた。
パンターニとチポッリーニの時代と、今の時代の自転車界はぜんぜん違う。前者のときは、もっと自転車界全体が熱かったし、人気もあった。当時僕はイタリアにいたけど、MTBを含めると自転車雑誌がおよそ20あった。そんな時代を彼らが作り、そして時代がこの2人を立役者にした。
僕は1989年にイタリアに渡ったけど、普通であれば、自転車が絶望的にマイナーな国から本場に行って仕事したくても、「何を盗みにきた」くらいに思われるのがせいぜいで、得体の知れない外人を使う必要は全くないのだ。だけど、なんとか家や車も買うことができ、子供を学校にやることができたのは、自転車が熱かったあの時代があったからという部分が大きい。間接的には時代のシンボルだったこの2人が自分のキャリアを作ってくれたのだ。
2人が同じチームで走るプロジェクトが立ち上がったことがある。しかし、スーパースター同士がいっしょになるのは想像以上に困難で、結局話はなくなった。チポッリーニから話の顛末は聞かせてもらったけど、この2人がジロやツールでいっしょに走ったら、全ステージの半分は持っていったのではないだろうか?と、今でも時々考えることがある。
次回各地で開催する写真展のレクチャーとして、自分が取材してきた三十余年のチャピオンをインスタグラムで連載してます。フォローしてみてください。
Yuzuru Sunada (@sunadayuzuru)