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トラック世界選最終日
怒濤のトラック世界選も今日がいよいよ最終日。
今回の世界選はUCIから連日撮影の仕事を頼まれたために、いっそう大変だった。
だけど夕べは4日ぶりにまともな夕食を食べることができたせいで、今日は体調が良い。

明日は朝6時にタクシーに来てもらって空港に向かい、イタリアに戻る。
そして、すぐにイタリアでのレースの取材、チームの取材、それから選手宅に伺う取材などで休む暇はない。
今、プレスルームでこれを書いているけど、後ろにガゼッタの記者がいて、ロードレースで誰が勝ったか逐次教えてくれる(イタリア選手がトラックで活躍しないものだから)。
もう北のクラシックが始まりつつあり、僕も石畳モードに切り替えて行かねば。
来年のロードコース視察
来年のロードコース視察
トラックの世界選は夜のレースなので、睡眠不足が続く。
盛の3位で、ますます拍車がかかった。
昨日ベッドに入ったのは1時半で、今朝は7時半に起床。
これで2日間連続で夕食がカップラーメンだった。
今日こそ、ちゃんと食べたいし、ちゃんと寝たい。

午前中、来年の世界選のコースを視察して来た。
昨日、個人追い抜きで優勝したフィニーのお母さん(ロサンゼルス五輪の優勝者)といっしょにタクシーで集合地点に向かう。
フィニーは来年、たぶんアームストロングのチームに入るというが、
「他のチームのギャラも考慮しなくちゃ。はっ、はっ、はっ...」とお母さんが笑う。
まあ、高額だろうな。

コースのガイド役はロルフ・ソレンセンで、参加者はアメリカ、オーストラリアの監督など約10人。
緩い起伏が常にあり、道幅も比較的狭く、気が抜けないコース。スプリンターに有利だけど、レースは高速になるのではないか。
デンマークには独特の砂利があって、1週間に最低2回(!)はパンクするという。
レースを走る日本選手は気をつけてね。
コペンハーゲンから
コペンハーゲンに来ました。
昨日、レストランでステーキ1皿とビールを頼んだら、4,000円近く取られた。
やっぱり北欧の物価は強烈ですな。

ミラノ〜サンレモのスタートには、もう引退した連中が次々来るから、同窓会をやっているような感じがある。
カメラマンでも一人、昨年いっぱいで辞めたのが来た。
息子はイタリアの靴会社の社員で、今は東京で働いている。
昨年、原宿に行ったときに会社に寄ったのだけど不在で、そのあと電話がかかって来たが、会ったことはない。
しばらくの間、この父親とスタートで話をしたら、息子は東京での仕事や生活、人々の親切がすごく気に入っていて、それからみたら、イタリアはメルダ(=糞)だという。
まあ、たしかにイタリアと言わず、ヨーロッパでの仕事はストレスがたまる。
とりわけ、金払いの遅さは昨日のステーキ並みに強烈で、僕も催促するメールや電話をよくやっている。
たまに送られてくると、なんか宝くじに当たったようなうれしさを覚えるから、正当な支払いの感覚はもう麻痺している。
今朝もフランスのレキップから、これだけ写真を使ったというセールスレポートが送られて来て、それはうれしいのだが、支払いの方はずっとたまったままであり、これがフランス式なんだろうなあと、半分あきらめている。
やっぱり、ワインと自転車選手は熟成がものをいうから、支払いも寝かせてという国なのであろう。
一方、イギリスのサイクルスポーツの支払いの遅さは、これに輪をかけたエヴァンス級。つまり世界チャンピオンで、今朝、日本に小切手が送られて来たという知らせを受けて、うれしかった。
あたりまえのことがうれしいのだから、もう自分で泣けてくるよ。
ガゼッタは.....。昨日、催促しました。
これより出発
今朝は3時に目が覚めてしまった。
朝7時に家を出てマルペンサ空港に向かい、そしてトラック世界選手権が行われるデンマークのコペンハーゲンに行く。
あそこのトラックにはこれまで何度も行っているのだけど、コートダジュールにカメラを置くと、選手が来たときに危ないからと係員に注意される。一度、服を脱ぐのに数秒置いただけでダメと言われて頭に来たこともあった。
あと物価が高くて、夕食も倍はかかる。といってもトラックの世界選は夜遅く終了するので、夕食にありつけるだけでも幸せ。
スーツケースの中には湯沸かし器と、日本から持参したカップヌードルを詰めた。レストランに行けない場合の非常食である。
ミラノ〜サンレモ終了
今日もミラノは雨で、ミラノ〜サンレモが終わったというのに春は来ていない。
昨日は、嗚呼、書くことが多すぎるくらいいっぱいあった。

まず、朝から雨が降っていたので、カメラに防水カバーをつけていたのだけど、それが災いして、トゥルキーノを走るプロトンの前でレンズフードを落としてしまった。
前を走っていた選手の一人が手を伸ばして拾おうとしたけど無理で、バイクを止める場所もなく、そのまま「さようなら」。
海外で買うのも苦労だから、ゴールデンウイークに帰国するまでフードなしでいくつもり。
しかし、今から十年ほど前のミラノ〜サンレモで、ビチスポルトのカメラマンのカメラのストラップが切れて、チプレッサ突入直前の高速集団の前に落ちたのが思い出された。
道路を転がって行くカメラが今でも脳裏に焼き付いている。
ちなみに、ぼろぼろになったそのカメラはちゃんと動いたので、キヤノンのカメラもニコンに負けていないと感心したものだ。

それからレ・マニエの上りで「レキップと砂田は次に違反行為をしたらレースから除外します」との無線放送が。
富山県警よりもひどい濡れ衣。
もう、すぐにレースディレクターのアロッキオのところにバイクをすっ飛ばして抗議に行ったけど、回りのカメラマンから「おまえ、除外だろ」とからかわれる始末。
今日のガゼッタのフレイレのゴール写真は2ページに渡る大きさで、それが僕のやつだったから、とりあえず冤罪を晴らした気分。

サンレモからミラノまで電車で戻って来たのだけど、家に着いたのは深夜12時近くで、くたくた。今日は怒濤の写真整理である。
CICLISSIMO No.17
CICLISSIMO No.17
自転車ロードレース専門誌『CICLISSIMO』(チクリッシモ)の、2010年第1弾、no.17が3月19日(金)に発売されます。今年から誌名ロゴタイプをリニューアルして、デザイン性を向上させました。この号の目玉は、皆様お待ちかねの別冊付録「2010プロチームガイド&選手名鑑」。プロツール全18チームと欧州と米国のプロコンチネンタル12チームの計30チームを紹介。チームの解説、データ付き選手リスト、チームバイク、主要選手の脚質、それに全選手の顔写真を掲載。今年1年のレース観戦に役立つまさに保存版です。本誌の特集は、レース会場での取材を中心とした「スプリンターに迫る!」。インタビュー記事も充実。ロード世界チャンピオンのエヴァンス、38歳のアタッカーであるフォイクト、3大ツールを制覇したイノーが登場。そのほか「欧州プロツールチーム所属日本人選手発進!」「保存版 プロツール18チームの系譜」など、レースファンの心をつかむ記事満載でお届けします。
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『CICLISSIMO』no.17 八重洲出版発行 3月19日(金)発売 付録とも税込み定価1,680円
モンテカティーニテルメから
マルペンサ空港が雪で白くなっていたのにびっくり。
イタリアにはかれこれ26年間、行ったり来たりだけど、3月に雪景色で出迎えられた記憶はないなあ。
昨日は荷物をまとめて、ティレーノ〜アドリアティコに出発。
雪を心配して別の道を使ったが、それでもフィレンツェに近づくと雪が降り出した。
一昨日、第1ステージが始まったリヴォルノにこの時期、雪が降ったのは、僕が初めてイタリアに来た1985年(そのときも大変な大雪で、ミラノの6日間レースの会場は屋根が落ちた)以来だという。

今回、オートバイに乗るステージは少ない。
立ち止まって写真を撮っていると、チームカーに乗る監督さんたちがクラクションを鳴らして行くことも多い。
しばらく会っていなかった監督もいれば、オーストラリア、カタール、オマーンでいっしょだった連中もいる。
自転車の世界で食っている連中は、世界中を飛び回っていることを実感。
昨日はボーネンが優勝。
もしかして、イタリアで初勝利?

夜、一人でピッツェリーアに行ってきた。
僕はピッツァを食べることがあまりなくて、ピッツェリーアに行ってもだいたいはパスタとメインディッシュを頼む。
数ヶ月ぶりにイタリアの本物のパスタを食べたけど、う〜ん、やっぱり違う。
数日前にお台場で食べたのとは、なんかこう、基本的なものが違っているように思える。

ホテルで朝起きて気づいたけど、靴下を忘れて来た!
毎日、洗濯しなくてはいけない。
お台場より・その2
パリ〜ニース解説が終わった後、焼き肉屋に繰り出したので、ホテルに帰ったのが朝4時。
でも、明日からイタリアに行くので、時差補正にはちょうどいいのかも。

お昼ご飯は、以前バルベルデやロドリゲスといっしょに行ったパスタ屋さん。
日本でスパゲッティを食べることはめったにないのだけど、昨日バルベルデががんばっていたのが脳裏に焼き付いていたのか、足が向いてしまった。
チャオという店で、ラーメンに慣れた日本人向けに作っているのか、麺がかなり細いのが難点だけど、味はなかなか。

ところで最近、あの世に行ってしまう元選手が多いのだけど、フランスのロジェ・ラペビーが他界したそうだ。
昨年の暮れに、銀座のエルメスで放映されていた3本の自転車映画の中の1本(Vas-y Lapebie!「行け!ラペビー」)の主人公で、今やっているパリ〜ニースでは1937年に総合優勝している。
イノーはその3本の映画を絶賛。
「あれが、自分の中の本当の自転車競技そのもの」と、うれしそうにバーで語った。

ところで、エルメスから飛び出す絵本みたいなクリスマスカードをもらったのだけど、数日前も豪華なカタログが送られて来た(藤本さん、いつもありがとうございます)。
数ヶ月前に写真を持って行ったミラノのドルチェ・エ・ガッバーナといい、このエルメスといい、自分の私生活とは無縁の会社だけど、どれもが自転車つながり。
わからないもんだ。
お台場より
お台場のワシントンホテルに3連泊です。ドーハのリッツカールトンや、オマーンのシャングリ・ラから見ると、落差が大きくて...(神をも恐れぬ冗談です)。
今年に入って、早くもホテル暮らしが6週間目。木曜日に出国するけど、翌日からティレーノ〜アドリアティコに入るので、またずっとホテル暮らしです。

昨日に続いて、ジェイスポーツが放送するパリ〜ニースで解説させていただきます。
多くの方から励ましていただきました。この場を借りて、お礼申し上げます。
今日もあるので、このあと出かけますが、この時期の東京がこんなに寒いとは....。
渡欧準備その2
今、マレーシアでツール・ド・ランカウイが行われているけど、ヨーロッパでもすでに本格的なシーズンが始まっていてあまりに時期が悪い。
だから今年は行かなかった。

去年のツール・ド・ランカウイでオートバイの運転手と話をしたのだけど、向こうでは大型のものは税金がなんと100%以上で、車両価格よりも高いという話を聞かされた。
「じゃあ、こんな大きなオートバイ乗っている人って、お金持ちだけでしょ?」と聞くと、
「いや、マレーシアでは誰もが何でも買えるよ。ローンさえ組めば」だって。
この理論で行けば、僕だってポルシェやフェラーリに乗れる。
いや、いつかはポルシェに乗ってみたいと思いながら今日まで生きてきたけど、買うことはこの先、99%ないと思う。
お金のこともさることながら、自分はサラリーマンではなくて職人だから、もっと自分に金をかけようと思うのだ。
というわけで、アマゾンで
「CASIO Ex-word 電子辞書 XD-A7400 イタリア語モデル ツインタッチパネル 音声対応 63コンテンツ 日本文学300作品/世界文学100作品収録 Blanview (ブランビュー)カラー液晶搭載、32,961円」を注文した。
もっと正しいイタリア語をしゃべりたいし、それにワインや世界のメニューなどの辞書も入っているというから、食事が楽しくなることを期待している。
電子辞書は初めて使うけど、活用のポイントは、ふだんどこに行くにもちゃんと持ち歩くことだろう。
そう思ってコンパクト・デジカメも買ったのだけど、常に携帯するのってなかなか大変なんだよね。