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ダウンアンダーから
ダウンアンダーから
アデレードは真夏だけど、数年前の連日40度というような猛暑というわけではないので過ごしやすい。
多くのチームのジャージや自転車が変わり、もちろん選手やスタッフの入れ替えやらもある。とくにHTCで走ったり働いていた連中が「おっ、ここに就職したんだ」というのも目立つ。

だけど、僕が好きなチームというのは、金がないけど一生懸命やっているところ。
とりわけ、新人を育てているところは、いつも心から応援している。

一方で、スカイやBMCみたいに金にものを言わせ、選手を買ってきて成績を出すようなところは、実際のところ、反抗的な気持ちにすらなる。
スカイやBMC(かつてのフォナックを含めて)から“育った選手”が出ただろうか?

かつてマペイも金にものを言わせていた。
だけど、同時に選手も育てた。
MTBからエヴァンスやチョーニ、それからジュニアからいきなりポッツァートを引き抜き、カンチェッラーラも育てた。みんなマペイのサテライト上がりだ。
ナルデッロ、ターフィ、ファレジンなども中堅として入り、そしてクラシックを制した。
トレーニングセンターも造り、一般にも解放した。
同じ金にものを言わせたチームでも、前出のものとはその内容に大きな違いがある。
こんなところこそ、イタリアが自転車大国である証だと思っている。
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