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ジロもあと2日
昨日は家を出たときは土砂降りの雨。いったん晴れたけど、そのあとまた降り出した。
今日は朝5時半に起きて、ホテルのロビーで仕事開始。
空は今のところ快晴だ。

今日はセストリエールにゴールするけど、そのあと家まで約2時間半かかる道をオートバイで帰らなければならない。
これはとても辛い。

月曜日はリナーテからパリ経由で帰国。
でも日本でもやることがいっぱいある。
機材の修理もあれば、家族用のMacも1台新調する予定。
ジロが近所を通過
昨日は家から出かけてレッコでレースを待ち構える予定だったのだけど、洗濯機を4回回しているうちに出発が遅れてしまい、しかも最初の1時間の平均速度が50kmを越えるという展開。
レッコについたときには集団が行ったあとで、追いかけるのに必至。

このステージで別府が逃げると言っていて、実際に何度も逃げ出そうとしたらしいけど、僕が集団に追いついたときには、最後尾で苦しんでいた。

今日はウチのすぐ近くを通るので、またスタートに行かない。
空いた時間を利用して仕事を片付け、そしてツール・ド・フランスの用意をしなくては。

しかし、雨はまだ降っていないけど、空は真っ暗。降り出すのは時間の問題。
昨日の山岳TT
いろんなことがありました、昨日のタイムトライアル。

1
スタートで、オートバイに乗ってコースに行こうとすると、
「スナダ、ステッカーの貼っていないオートバイはコースに入れないぞ!」
「???」と思ったら、
「お前のオートバイ、停めちゃいけないところに停めていたから、ステッカーをむしり取っておいた」と係のボス。
実はこの人と僕の運転手はあまり仲が良くないのだ。
そこで口論が起き、結局
「スナダはおれのいうことをいつもよくきくから、今回は返してやる」と。
運転手は怒り狂って、回りに怒りをぶちまけていました。

2
第2レースディレクターの女性にスタート前、撮影の注意点を質問して、○○○はやっちゃいけないと言われたのだけど、走っているコンタドールの後ろでもう一回同じことを聞いたら(それをやったカメラマンがいたのだ!)、この女ディレクターが激怒。
プルスルームで担当者から、彼女がぶち切れていたぞと。
質問するのは自由だろ、けっ。

3
フランスのレキップから、同紙でいちばん有名な記者ブリュネルと組んで、エディ・メルクスの撮影をする依頼があった。自分にとっては最高に光栄な仕事。(実は先日から選手のポートレートを撮る仕事がレキップからあって、カヴェンディッシュ、ペタッキ、ポート、ロドリゲスを撮った。カヴェンディッシュには一回断られた。理由はファンが寄ってたかるから。だから人のいないところでやってくれと言われ、2回目にクリアー)

今日のステージ終了後、ミラノの家に戻れるぞ。
2回目の休養日だけど、ずっと仕事
今日は2回目の休養日。といっても移動があまりないだけで、仕事は山積み。あまりにいろんなことが起き(今日はスペインのトンドが亡くなってしまった。コンタドールのトレーニングの写真を撮ったけど、意気消沈だった。記者会見もキャンセル)、日本帰国の思いだけが募っている。
一昨日は深夜1時まで写真の整理をし、翌日は朝の5時から開始したけど終わらなかった。
今日は不覚にも朝7時半まで寝てしまったために、ますます仕事が遅れ気味。

ああ、早く帰ってゆっくりしたいです。
忘れ物
先日、アカすりタオルをホテルに忘れてきてしまったのに続き、今度はせっかく日本から持ってきたメリットシャンプーを忘れてきた。
ヘルメットをかぶると頭がかゆくなるから、日本製のシャンプーが欠かせないのだ。

実は先日もホテルのベッドの上にiPodを忘れてきたのだが、部屋を掃除する人が、まだそのホテルに残っていた他のカメラマンに渡してくれて、やっと忘れてきたことに気がついた次第だ。

今日は忘れ物ではないけど、バックアップ用のハードディスクがいっぱいになってしまった。

いつ、平穏な日が来るのだろうか。
これから第10ステージ
これから第10ステージ
第9ステージはシチリアのエトナ山がゴール。最初の山を下ったら道幅が狭く、チームカーで渋滞。
テレビではこういう場面があまり映されないけど、もうクラクションの大洪水で、このカオスがたまらない。
たまらないというのは、とても危ないから嫌いでもあり、また頭に血が上っている状態が好きでもある。ああ、これぞロードレースという雰囲気。
この日、フォトグラファーの乗るオートバイ2台が失格となり、今日の第10ステージは取材ができない(もちろん、自分ではない)

昨日は650kmの大移動で、ホテルについたのは夕方だった。
バカンソレイユと同じホテルだったけど、あまりよくないし、食事も高かった。

これからスタートに向かう。
今日は日本の有名なクイズ番組のテレビが来ていて、スタートで落ち合うことに。
でも曇りで強い風。
今大会でいちばん天気が悪いけど、雨が降っていないだけ、まだいい。
取材続行
オートバイが重症になるという事態が発生し、やむなく運転手ごと交代してもらった。
初めての人なんだけど、運転はなかなかうまい。

ところが、フェレンツェ出身なために、言葉はもろにトスカーナ弁。
聞き直してやっと分かる。
本によくイタリアはトスカーナが標準語と書かれているけど、実際は大違いだと思う。
生まれたのはトスカーナなのかもしれないけど、あの前歯が2本抜けたときのような発音がちゃんとしたイタリア語なんて、あり得ない。
有名なのはコカコーラをホハホーラとか....。

とにかく、本土を南下中。
大惨事発生+ジェイスポーツから映画の案内
大惨事発生+ジェイスポーツから映画の案内
スタートでオートバイから異音が出ていて、運転手はクラッチのなんとかという部品を替えないと言っていました。
ところが50kmほど走ったところで「ダメだ。ギアが壊れた」と急停止。
3速と4速が入らないというのです。
とにかく90kmにある食料補給地点まで行き、そこでアスタナの中野にゴールまで連れて行ってもらえないか頼んだら、あいにく荷物満載で無理だけど、古巣のリクイガスに頼んでくれて、とりあえずゴールにたどり着けました。
運転手がローマのBMWに行ったところ、治るまでに数日間。しかも費用は30万円以上!
明日からのステージをどうしようかと思って他の運転手に電話したら、友達を見つけてくれて、明日合流することに。
とりあえず、ジロを続けることができることになりました。
この辺は、奇跡としかいいようがないくらい。
だって、今日電話して、明日からずっとジロについてくれる運転手なんて普通はいないですよ。
僕の仕事はこうしたトラブルとの戦いとはいえ、一時は本当にパニックになりました。

さて、ジェイ・スポーツから連絡をいただきました。
「サイクルロードレースの世界」と題した映画が来たる6/4(土)より渋谷・アップリンクにて一挙公開されるそうです。
2008年のスリップストリームを題材にしたドキュメンタリー『ブラッド・スウェット&ギアーズ』、そしてサーヴェロ・テストチームの2年間のレース活動に密着した『ビヨンド・ザ・プロトン2009』、『ビヨンド・ザ・プロトン2010』の3作品となります。
配給はJ SPORTS、配給協力・宣伝はアップリンクとのこと。
東京では、ツール・ド・フランスの開催期間中となる7月いっぱいは上映することが決定しているそうです。

僕もジロが終わったらすぐに帰国するので、見に行きたいと思っています。

写真は、我がオートバイとその運転手の今朝の勇姿。今からドッグ入りです。
第5ステージ終了
一昨日の死亡事故なんだけど、たまたま僕は集団の後ろに位置していて、その事故の直後に現場に出くわした。
無線から「落車」という声が聞こえたので(というか、その下りは落車オンパレードだった)、カメラを構えてオートバイの上から撮った。
大量の血が流れていたけど、気を失っているだけだと思った。
亡くなったのを聞いたのは、プレスルームについてからだった。
その夜は、いろんな思いもあって、よく眠れなかった。

昨日は追悼ステージから通常ステージに戻ったけど、いきなりダートロード。
ものすごい砂埃。オートバイの運転手に現在の距離を聞いても
「メーターが埃をかぶって読めない」
危ないし、機材にも悪いから、嫌いだ。

ホテルのインターネットは最悪で、夜12時までやったけどうまく送れない。
今朝は6時に起きて送信開始。
8時半まで掛かったようやく送り終えた。
ミラノの家から
トリノでのチームプレゼンテーションと、初日のTTTはミラノの家からレンタカーで往復。パンダを借りたのだけど、ベタ踏みしなくても、170kmまでは出た。
高速安定性はそれなりだけど、なかなか運転しやすくて、チンクエチェントよりはずっといい。
明日から怒濤のホテル暮らし14連チャンが始まる。
パリで乗り継ぎ便待ち
JALの東京〜ミラノ直行便が無くなって以来、もっぱらANAのミュンヘンやパリ経由便を利用しているが、もう待ち時間が長いから大変。
今回はパリで3時間待ちだ。

飛行機の中で、地震関連の週刊誌を読みまくり、そして映画「ツーリスト」を見た。
僕の頭でも理解可能の筋書きで、面白かった。
それと飛行機のヘッドホンがソニーのノイズリダクションシステム付きだったけど、とても良かった。

ここ数日、アルコールを飲み過ぎていて、控えようと思っていたけど、こうも待ち時間が長いと、またビールを飲んでしまった。
明後日、ジロに向けて出発
リエージュ〜バストーニュ〜リエージュが終わった翌日、パリからANA便で帰国したのだけど、飛行機はガラガラ。搭乗率10%だった。スチュワーデスさんに聞いたら、震災後は毎日こんな感じだという。
だからサービスがよくて、機内で炊いたという白いご飯まで持ってきてくれた。

この1週間、ずっと時差ぼけで、すぐにイタリアに戻るから無理に時差を取らないようにしていたのだけど、昨日、本格的に自転車に乗ったこともあって、帰国後初めて朝まで熟睡。
で、せっかく慣れたのに明後日の木曜日に出国だ。

ツール・ド・フランスだったら、チームプレゼンテーションが大会の前々日に行われ、そしてカメラマン会議は初日の朝に行われるのが恒例で、すでに昨年からホームページにも出ている。
ところがジロのスケジュールを僕が知ったのは、メールで問い合わせて返事が来た昨日。
いや、もしかすると、どこかに掲載されていて僕が見ていなかっただけかもしれない。

これまでカメラマン会議に出なくても何ら問題はなかったのだけど、今年のティレーノ〜アドリアティコでレースディレクターが自分をはじめとする不参加者に対して激怒してしまって、今回は怒らせないようにしようと思っている。
でも、イタリアの家に到着した翌日のお昼にいきなり行われるということで、すでに「出たくない病」になっている。
そもそも日本の家は居心地が良くて、冬の朝になかなか布団から出られないような、引きこもり状態になるのだ。
ああ、もうグランツール第一戦が来てしまった。また毎日、睡眠不足になるし、今年のジロは移動の連続だ。

でもジロの事前準備はもう終わっていて、あとはイタリアの家で荷物をまとめるだけだ。