2024-10-18
東京での写真展
東京での写真展
2024-10-02
ランカウイの厳しいステージ
ランカウイの厳しいステージ
2024-09-28
ゆいの壁
ゆいの壁
2024-09-12
砂田弓弦全国巡回写真展 @ 富山
砂田弓弦全国巡回写真展 @ 富山
2024-09-09
自転車と紅茶のおみせ ゆいの壁
自転車と紅茶のおみせ ゆいの壁
ポイント&ランキングシステムが連盟の根底になければならない
先日、ポイントをつけて五輪の代表選手を選ぶ連盟のやり方がナンセンス極まりないことを書いた。ロードレースというのは、コースに合わせて選手を選考するのが大前提。ポイントで五輪選手を選んでいる国なんて、少なくとも僕は知らない。
東京五輪では新城と増田が日本代表となった。幸いにしてコースと実力から極めて妥当だったが、今後その選考方法を改めないと、スプリンターが山岳コースに臨むことになるなど、あり得ない事態が起きる可能性は十分にある。
今の車連に改める能力があるかといえば、おそらく不可能だけれど…。
ただしこのポイント、五輪代表を選ぶためにやっているのは馬鹿げているけれど、通常のレースのポイント&ランキングシステムは必ず必要だ。
それこそ、これがない自転車先進国を僕は知らない。
イタリアもフランスもスペインも、少なくとも半世紀前くらいからこれがあるのではないだろうか?
これは僕が1992年に出した書籍「ロードレース教書」の中で書いているイタリアのポイントシステムだ。イタリア車連に足を運び、1年以上かけて資料を集めて作った本だ。
1位 2位 3位 4位 5位
普通の試合
ロード・シクロクロス 5 4 3 2 1
クリテリウム 3 2 1
ピスト 4 3 2 1
ティポ・ピスタ(道路上での擬似ピストレース) ー ー ー ー ー
ガーラ・フラツィオーネ(例えば午前に1aのレースがあり、その上位のものが2aを走れるようなレース)
1a 5 4 3 2 1
2a 5 4 3 2 1
総合 5 4 3 2 1
地域選手権
ロード、シクロクロス 10 8 6 4 2
ピスト 8 6 4 2 ー
チームロード 10 8 6 4 2
全国大会、国際試合
全国大会ロード・シクロクロス 10 8 6 4 2
〃 ガーラ・フラツィオーネ
1a 5 4 3 2 1
2a 5 4 3 2 1
総合 5 4 3 2 1
全国大会ピスト 8 6 4 2 ー
国際大会ピスト 12 9 6 3 ー
イタリア選手権ロード・シクロクロス 15 12 9 6 3
〃 ピスト 12 9 6 3 ー
〃 チームロード 15 12 9 6 3
軍隊選手権ロード 10 8 6 4 2
〃 ピスト 8 6 4 2 ー
ステージレース
海外国際試合(ナショナルチーム) 12 10 8 6 4
国内国際試合(ナショナルチーム) 12 10 8 6 4
ステージ・リーダー 10 8 6 4 2
その他のレース
ステージ 10 8 6 4 2
ステージ・リーダー 5 4 3 2 1
世界選 20 16 12 8 4
オリンピック 20 16 12 8 4
世界軍隊選手権 15 12 9 6 3
特別得点
オリンピック優勝 100
世界選優勝 100
世界記録達成時 100
世界軍隊選手権優勝 50
イタリア選手権優勝 20
ナショナルチームに1回以上選考 30
そして当時のいわゆるアマの最高カテゴリーはディレッタンテで、19才からとなる。当時は「ディレッタンテ1」と「ディレッタンテ2」があり、2で上位入賞を繰り返してポイントを積み重ね、21点以上取ると1に上がれる仕組みだ。これまで年齢がすすむに連れてカテゴリーが上がってきたが、ここにきて初めて実力別に分けられる。
ディレッタンテ2だけのレースは110~140Kmで行われるのが特徴で、そのほかの規則はディレッタンテ1・2のものに準ずる。レースシーズンは2月の最終土曜日から10月30日までだ。1・2のものは、日曜、祭日のレースは2月から5月まで120Km~150Km,6月から11月までは最低150Km。火曜と土曜のレースは年間を通して最大120Kmに制限される。
またサーキット・コースで行われるものは、日曜、祝日、火曜、土曜のみで、距離は最大100Km。
タイム・トライアルは月曜を除いてはいつ行われても良く、距離は個人の場合最大40Km,二人だと60Km,チームだと100Kmに制限されている。
ディレッタンテになって1年目の選手は年間最大50レース、その他の選手は年間最大65のロードレースしか参加してはいけない。ステージレースの計算は、4ステージまでのものは2回のレースと見なされ、それ以上のものは3回のレースと見なされる。選手は年間4回までステージレースを走ることができ、世界選まで2回、その後2回である。
規則は年々変わっているけれど、僕が言いたいのは、数十年前から、このようにシステマチックにやっているということだ。
余談だが、当時はプロに行くのもポイントと年齢に条件があり、スーパースターのジュゼッペ・サロンニはアマ時代のその強さから必要な年齢を満たさなくてもプロになれた例外中の例外であり、フィリッポ・ポッツァートはUCIの規則の変更で恩恵を受け、ジュニアからいきなりプロになった第1号の選手となった。
話は外れたが、こうしたポイントシステムがないから、連盟のレースに興味が持たれず、あちこちで未公認の草レースが増殖する大きな原因にもなっている。
つまり、ポイント&ランキングはそれこそ連盟の根底をなすものと言えるくらい大事なことなのだ。
今の日本の連盟はほぼ機能していないのだけど、その原因は自転車強豪国にあって、日本にないことを探してこなかったことだ。つまり、今の体制は今できたのではなく、数十年に渡って無知のままやってきた結果なのだ。歴代の人たちの責任は本当に重いと思う。
東京五輪では新城と増田が日本代表となった。幸いにしてコースと実力から極めて妥当だったが、今後その選考方法を改めないと、スプリンターが山岳コースに臨むことになるなど、あり得ない事態が起きる可能性は十分にある。
今の車連に改める能力があるかといえば、おそらく不可能だけれど…。
ただしこのポイント、五輪代表を選ぶためにやっているのは馬鹿げているけれど、通常のレースのポイント&ランキングシステムは必ず必要だ。
それこそ、これがない自転車先進国を僕は知らない。
イタリアもフランスもスペインも、少なくとも半世紀前くらいからこれがあるのではないだろうか?
これは僕が1992年に出した書籍「ロードレース教書」の中で書いているイタリアのポイントシステムだ。イタリア車連に足を運び、1年以上かけて資料を集めて作った本だ。
1位 2位 3位 4位 5位
普通の試合
ロード・シクロクロス 5 4 3 2 1
クリテリウム 3 2 1
ピスト 4 3 2 1
ティポ・ピスタ(道路上での擬似ピストレース) ー ー ー ー ー
ガーラ・フラツィオーネ(例えば午前に1aのレースがあり、その上位のものが2aを走れるようなレース)
1a 5 4 3 2 1
2a 5 4 3 2 1
総合 5 4 3 2 1
地域選手権
ロード、シクロクロス 10 8 6 4 2
ピスト 8 6 4 2 ー
チームロード 10 8 6 4 2
全国大会、国際試合
全国大会ロード・シクロクロス 10 8 6 4 2
〃 ガーラ・フラツィオーネ
1a 5 4 3 2 1
2a 5 4 3 2 1
総合 5 4 3 2 1
全国大会ピスト 8 6 4 2 ー
国際大会ピスト 12 9 6 3 ー
イタリア選手権ロード・シクロクロス 15 12 9 6 3
〃 ピスト 12 9 6 3 ー
〃 チームロード 15 12 9 6 3
軍隊選手権ロード 10 8 6 4 2
〃 ピスト 8 6 4 2 ー
ステージレース
海外国際試合(ナショナルチーム) 12 10 8 6 4
国内国際試合(ナショナルチーム) 12 10 8 6 4
ステージ・リーダー 10 8 6 4 2
その他のレース
ステージ 10 8 6 4 2
ステージ・リーダー 5 4 3 2 1
世界選 20 16 12 8 4
オリンピック 20 16 12 8 4
世界軍隊選手権 15 12 9 6 3
特別得点
オリンピック優勝 100
世界選優勝 100
世界記録達成時 100
世界軍隊選手権優勝 50
イタリア選手権優勝 20
ナショナルチームに1回以上選考 30
そして当時のいわゆるアマの最高カテゴリーはディレッタンテで、19才からとなる。当時は「ディレッタンテ1」と「ディレッタンテ2」があり、2で上位入賞を繰り返してポイントを積み重ね、21点以上取ると1に上がれる仕組みだ。これまで年齢がすすむに連れてカテゴリーが上がってきたが、ここにきて初めて実力別に分けられる。
ディレッタンテ2だけのレースは110~140Kmで行われるのが特徴で、そのほかの規則はディレッタンテ1・2のものに準ずる。レースシーズンは2月の最終土曜日から10月30日までだ。1・2のものは、日曜、祭日のレースは2月から5月まで120Km~150Km,6月から11月までは最低150Km。火曜と土曜のレースは年間を通して最大120Kmに制限される。
またサーキット・コースで行われるものは、日曜、祝日、火曜、土曜のみで、距離は最大100Km。
タイム・トライアルは月曜を除いてはいつ行われても良く、距離は個人の場合最大40Km,二人だと60Km,チームだと100Kmに制限されている。
ディレッタンテになって1年目の選手は年間最大50レース、その他の選手は年間最大65のロードレースしか参加してはいけない。ステージレースの計算は、4ステージまでのものは2回のレースと見なされ、それ以上のものは3回のレースと見なされる。選手は年間4回までステージレースを走ることができ、世界選まで2回、その後2回である。
規則は年々変わっているけれど、僕が言いたいのは、数十年前から、このようにシステマチックにやっているということだ。
余談だが、当時はプロに行くのもポイントと年齢に条件があり、スーパースターのジュゼッペ・サロンニはアマ時代のその強さから必要な年齢を満たさなくてもプロになれた例外中の例外であり、フィリッポ・ポッツァートはUCIの規則の変更で恩恵を受け、ジュニアからいきなりプロになった第1号の選手となった。
話は外れたが、こうしたポイントシステムがないから、連盟のレースに興味が持たれず、あちこちで未公認の草レースが増殖する大きな原因にもなっている。
つまり、ポイント&ランキングはそれこそ連盟の根底をなすものと言えるくらい大事なことなのだ。
今の日本の連盟はほぼ機能していないのだけど、その原因は自転車強豪国にあって、日本にないことを探してこなかったことだ。つまり、今の体制は今できたのではなく、数十年に渡って無知のままやってきた結果なのだ。歴代の人たちの責任は本当に重いと思う。
理想形を知る必要
サンツアーから始まってスペシャライズドやシマノ、コルナーゴ、チネッリ、ピナレッロ、ミヤタ、カンパニョーロなどなど、メーカーの仕事もずいぶんやったけど、中心はやっぱりエディトリアル、つまり出版関係でした。
掲載された雑誌は1000冊以上でしょうし、国内外の書籍もたくさんあるのだけど、自分が出したのは12冊です。
そのうちの2冊は自転車工房モノです。
当時、日本の雑誌にもイタリア車は数多く紹介されていましたが、書いた人たちが実際に工房に行ったかというと、まあほとんどなかった思います。自分はそういうのが嫌で、アポを自分で電話して取り、足を運びました。
それから12冊ある中の最初に出した本がこれです。
これはイタリアの自転車競技のシステムを文章と写真で紹介したもので、1992年に出版されました。
イタリア自転車連盟の教本がお手本で、これもミラノにある連盟に何度も足を運び、許可を得て出版にこぎ着けました。
6、7歳からレースがあり、プロまでのカテゴリーにおいて、距離やレースの頻度等、事細かに決められています。規則は変わってきましたが、基本的な年齢カテゴリーはこの本が出た30年前と変わっていません。
とにかく、連盟が選手やレースのオーガナイザーをコントロールしているわけです。
一方、日本にこうした大会をコントロールするという哲学は存在しません。
だれがいつどこでなにをやろうが自由なわけです。
もちろんレースをやるのは自由だし、選手にとってもありがたいことです。
だけど、ロードレースにカテゴリーやシーズンというものがある以上、連盟がコントロールしていかないとダメなんですよ。
実際、日本に戻ってまず最初に驚かされたのは、こうしたシステムも哲学も皆無であり、誰も知識がないことでした。
日本でレースをやるのが非常に難しいのは百も承知なんだけど、年齢別に3月にはこの程度、4月にはこの程度という度合いを知らないと、世界に通用する選手が出てくる可能性はまあ限りなく低いと思います。とくにアンダーやエリートに言えるのは、レースの難易度が全体的に低すぎます。
日本の現状を考えると実現するのは非常に難しいことはわかってますけど、上に立つ人が理想の形を知っているのと知らないのでは大違いだと思います。
「今はできないけど、こうしていくのが大事なんだよ」ということを少なくとも皆が知るべきだと思うのです。
掲載された雑誌は1000冊以上でしょうし、国内外の書籍もたくさんあるのだけど、自分が出したのは12冊です。
そのうちの2冊は自転車工房モノです。
当時、日本の雑誌にもイタリア車は数多く紹介されていましたが、書いた人たちが実際に工房に行ったかというと、まあほとんどなかった思います。自分はそういうのが嫌で、アポを自分で電話して取り、足を運びました。
それから12冊ある中の最初に出した本がこれです。
これはイタリアの自転車競技のシステムを文章と写真で紹介したもので、1992年に出版されました。
イタリア自転車連盟の教本がお手本で、これもミラノにある連盟に何度も足を運び、許可を得て出版にこぎ着けました。
6、7歳からレースがあり、プロまでのカテゴリーにおいて、距離やレースの頻度等、事細かに決められています。規則は変わってきましたが、基本的な年齢カテゴリーはこの本が出た30年前と変わっていません。
とにかく、連盟が選手やレースのオーガナイザーをコントロールしているわけです。
一方、日本にこうした大会をコントロールするという哲学は存在しません。
だれがいつどこでなにをやろうが自由なわけです。
もちろんレースをやるのは自由だし、選手にとってもありがたいことです。
だけど、ロードレースにカテゴリーやシーズンというものがある以上、連盟がコントロールしていかないとダメなんですよ。
実際、日本に戻ってまず最初に驚かされたのは、こうしたシステムも哲学も皆無であり、誰も知識がないことでした。
日本でレースをやるのが非常に難しいのは百も承知なんだけど、年齢別に3月にはこの程度、4月にはこの程度という度合いを知らないと、世界に通用する選手が出てくる可能性はまあ限りなく低いと思います。とくにアンダーやエリートに言えるのは、レースの難易度が全体的に低すぎます。
日本の現状を考えると実現するのは非常に難しいことはわかってますけど、上に立つ人が理想の形を知っているのと知らないのでは大違いだと思います。
「今はできないけど、こうしていくのが大事なんだよ」ということを少なくとも皆が知るべきだと思うのです。
ロードのパリ五輪選考基準
JCFのホームページで、ロードのパリ五輪選考基準が発表されています。
抜粋すると
【選考基準 1】
(1)選考決定時に本連盟強化指定を受けている者
(2)日本代表としてふさわしい言動・態度を備えている者
(3)強化事業への参加と強化の方針や指示に従うことを承諾した者
(4)2005 年 12 月 31 日以前に生まれた者
(5)2023 年 10 月 31 日または 2024 年 6 月 25 日に UCI ポイントを 10 ポイント以上獲得
している者
【選考基準 2 】
選考の評価として、下記 A ゾーンを最高評価ゾーンとし、次いでB、次いでC、そして
Dを最下位評価とする。
下記 A からDゾーンの優先順に、各ゾーンの基準に従い該当する選手の選考を行い、参
加獲得枠に応じて上位順に選出する。同じゾーンで同点の選手がいた場合は、選考最終日 となる 2024 年 5 月 31 日に近い大会において成績を残した選手を優先する。
A ゾーン
2023 年2月ホームページ掲載日~2024 年 5 月 31 日までの世界選手権エリート個人ロー ドレース及びワールドツアーワンデーレース 20 位以内及びワールドツアーステージレー ス個人総合成績 20 位以内、ステージ 3 位以内での UCI ポイント獲得合計上位者(チー ムタイムトライアルにより獲得した UCI ポイントは含まない。)
20230201
Bゾーン 世界選手権エリートロードレース及びワールドツアーレース、欧州かつ国別ランキング 20 位以内の国で開催される UCI プロシリーズでの UCI ポイント獲得合計上位者(チー ムタイムトライアルにより獲得した UCI ポイントは含まない)
Cゾーン
世界選手権エリート個人タイムトライアル、世界選手権 U23 個人タイムトライアル、世 界選手権 U23 ロードレース、欧州かつ国別ランキング 20 位以内の国(これらの国で開 催される大会であっても遠隔地は除く)で開催される UCI 1 クラスおよび 2 クラスワン デーレース及びステージレースでの UCI ポイント獲得合計上位者 (チームタイムトライ アルにより獲得した UCI ポイントは含まない)
Dゾーン
アジア選手権(ロードレースのみ)、2023 年全日本選手権ロードレース、欧州以外の UCI レースで獲得した UCI ポイントの合計上位者 (アジア大会は除く。チームタイム トライアルにより獲得した UCI ポイントは含まない。)
このようにいろんな条件があるんだけど、一つ疑問点があります。
五輪も世界選も開催地が毎回違うので、コースも当然異なります。
山が主体の山岳コースもあれば、スプリンターが活躍するフラットなコースもあります。
東京五輪は完全にクライマーに有利なコースでした。
だからどの国もヒルクライマーを揃えて臨みました。
しかし、日本のようにコースのことが選手の選抜条件にないとなると、スプリンターが山岳コースに臨むことだってあり得ます。もちろんその逆も。
少なくとも自転車大国は、監督が選手を選抜しています。こうしたUCIポイントが関わってくるというのは聞いたことがないです。
野球やサッカーも選手を決める時にポイントではなく、監督が決めます。基本的にチームスポーツであり、コースが毎回変わるロード競技もそうあるべきです。
日本は自転車大国ではないからしかたがないという意見もあるかもしれません。
だけど、東京五輪で優勝したカラパスはエクアドル。選手のエントリーは日本と同じ2名でした。
エクアドルがどのように選手を選抜したかは知りませんが、ヒルクライマーのカラパスの実績からみれば当然の選抜ではあります。だから連盟が文句なしに彼をメンバーに加えたことは容易に想像できます。
日本の選抜方法は、トラックレースであればまだわかるけど、ロードでは通用しないと思うのです。
そして、選手ならば五輪を目指す気持ちはわかりますが、国としては50位よりも20位、20位よりも10位、10位よりも3位を目指すという姿勢が大事です。
そうなると、コースによる選抜という強豪国が当たり前にやっているやり方が欠かせないと思います。
そもそも、世界の先進国と言われている国のなかで、ロード競技において五輪も世界選もいまだ表彰台に立っていないというのは、よく調べてみないとわかりませんが、おそらく日本だけです。そうしたことに、みんな疑問を持つべきです。
連盟が公認しているレースにナショナルチーム監督を送り、走りを評価していく。そして五輪や世界選のメンバーを監督が決めていく強豪国のやり方が欠かせません。
そのためにも、国内にたくさんあるロードレースは、市民レースを除けば連盟公認であるべきなのです。
抜粋すると
【選考基準 1】
(1)選考決定時に本連盟強化指定を受けている者
(2)日本代表としてふさわしい言動・態度を備えている者
(3)強化事業への参加と強化の方針や指示に従うことを承諾した者
(4)2005 年 12 月 31 日以前に生まれた者
(5)2023 年 10 月 31 日または 2024 年 6 月 25 日に UCI ポイントを 10 ポイント以上獲得
している者
【選考基準 2 】
選考の評価として、下記 A ゾーンを最高評価ゾーンとし、次いでB、次いでC、そして
Dを最下位評価とする。
下記 A からDゾーンの優先順に、各ゾーンの基準に従い該当する選手の選考を行い、参
加獲得枠に応じて上位順に選出する。同じゾーンで同点の選手がいた場合は、選考最終日 となる 2024 年 5 月 31 日に近い大会において成績を残した選手を優先する。
A ゾーン
2023 年2月ホームページ掲載日~2024 年 5 月 31 日までの世界選手権エリート個人ロー ドレース及びワールドツアーワンデーレース 20 位以内及びワールドツアーステージレー ス個人総合成績 20 位以内、ステージ 3 位以内での UCI ポイント獲得合計上位者(チー ムタイムトライアルにより獲得した UCI ポイントは含まない。)
20230201
Bゾーン 世界選手権エリートロードレース及びワールドツアーレース、欧州かつ国別ランキング 20 位以内の国で開催される UCI プロシリーズでの UCI ポイント獲得合計上位者(チー ムタイムトライアルにより獲得した UCI ポイントは含まない)
Cゾーン
世界選手権エリート個人タイムトライアル、世界選手権 U23 個人タイムトライアル、世 界選手権 U23 ロードレース、欧州かつ国別ランキング 20 位以内の国(これらの国で開 催される大会であっても遠隔地は除く)で開催される UCI 1 クラスおよび 2 クラスワン デーレース及びステージレースでの UCI ポイント獲得合計上位者 (チームタイムトライ アルにより獲得した UCI ポイントは含まない)
Dゾーン
アジア選手権(ロードレースのみ)、2023 年全日本選手権ロードレース、欧州以外の UCI レースで獲得した UCI ポイントの合計上位者 (アジア大会は除く。チームタイム トライアルにより獲得した UCI ポイントは含まない。)
このようにいろんな条件があるんだけど、一つ疑問点があります。
五輪も世界選も開催地が毎回違うので、コースも当然異なります。
山が主体の山岳コースもあれば、スプリンターが活躍するフラットなコースもあります。
東京五輪は完全にクライマーに有利なコースでした。
だからどの国もヒルクライマーを揃えて臨みました。
しかし、日本のようにコースのことが選手の選抜条件にないとなると、スプリンターが山岳コースに臨むことだってあり得ます。もちろんその逆も。
少なくとも自転車大国は、監督が選手を選抜しています。こうしたUCIポイントが関わってくるというのは聞いたことがないです。
野球やサッカーも選手を決める時にポイントではなく、監督が決めます。基本的にチームスポーツであり、コースが毎回変わるロード競技もそうあるべきです。
日本は自転車大国ではないからしかたがないという意見もあるかもしれません。
だけど、東京五輪で優勝したカラパスはエクアドル。選手のエントリーは日本と同じ2名でした。
エクアドルがどのように選手を選抜したかは知りませんが、ヒルクライマーのカラパスの実績からみれば当然の選抜ではあります。だから連盟が文句なしに彼をメンバーに加えたことは容易に想像できます。
日本の選抜方法は、トラックレースであればまだわかるけど、ロードでは通用しないと思うのです。
そして、選手ならば五輪を目指す気持ちはわかりますが、国としては50位よりも20位、20位よりも10位、10位よりも3位を目指すという姿勢が大事です。
そうなると、コースによる選抜という強豪国が当たり前にやっているやり方が欠かせないと思います。
そもそも、世界の先進国と言われている国のなかで、ロード競技において五輪も世界選もいまだ表彰台に立っていないというのは、よく調べてみないとわかりませんが、おそらく日本だけです。そうしたことに、みんな疑問を持つべきです。
連盟が公認しているレースにナショナルチーム監督を送り、走りを評価していく。そして五輪や世界選のメンバーを監督が決めていく強豪国のやり方が欠かせません。
そのためにも、国内にたくさんあるロードレースは、市民レースを除けば連盟公認であるべきなのです。