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バルタリのテレビドラマその2
昨日、バルタリのドラマの後編が放送された。9時開始予定が、やはり15分ほど遅れた。
まずは第二次世界大戦で中断されていたジロが1946年に6年ぶりに再開。バルタリがコッピを押えて優勝する。
そしてその2年後のツール。前の年に再開されていたのだが、イタリアの選手たち(当時は国対抗)は敗戦しているので、惨めな思いでフランスに電車で入る。そこにジャック・ゴデ(ジャンマリー・ルブランの前の競技委員長)が温かく出迎える。そしてバルタリのところに、ルイゾン・ボベが挨拶に来る。

このツールは伝説の中の伝説、あまりに有名なんだけど、期間中にイタリアの共産主義指導者トリアッティが右翼に銃撃され、労働者の大規模なゼネストを引き起こした。そこにアンドレオッティ議員から電話が入って「今イタリアは、君のツールでの勝利が必要なんだ」と伝えるもの。
僕はこの部分を本で読んだけど、アンドレオッティではなく、デガスペリ首相からの電話と書かれていた。しかも、バルタリは敬語を使わずに、友人言葉で応対したと書かれているものもある。だけどテレビではちゃんと敬語を使っていた。まあ、いいか。

そして1959年、サン・ペッレグリーノのチーム監督となったバルタリは、コッピを選手として迎え入れる。コッピはジューリア・オッキーニと再婚したのだが、記者会見でこのことを新聞記者から突っ込まれ、頭を抱える。今でもそうなんだけど、イタリアでは離婚は法律が許しても、教会が許さないのだ。
そしてコッピがアフリカに狩猟に行って死去するのだが、番組もそこで終わる。
ちなみに、コッピの再婚相手との間にできた息子はときどきレース会場に来て(当然VIP扱い)僕はよくしゃべるのだが、写真が好きで、カメラにも詳しい。

昨日と今日のガゼッタはこの番組のことだけでそれぞれ1ページを割いた。
ドラマとして本当に良くできていたと思う。視聴率はコッピのドラマが流された1995年よりは低いが、昨日の同時間帯の人気番組よりも高い30%。
自転車競技の黄金時代、それはこのバルタリとコッピの時代だ。このテレビ番組を見て、当時の自転車競技の持つパワーが、いかに大きかったかあらためて感じた。
コッピとバルタリのような偉大な自転車選手が出ることは、もう二度とないだろう。

そうそう、昨日書いたバルタリとの会話なんだけど、バルタリが心臓の手術をした直後に「バルタリさん、体調はいかがですか」と尋ねたら「オレは最初からどこも悪くはなかったんだ。だけど医者がどうしても手術したいっていうから、させてやったんだよ」
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