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モンツァから
ミラノは昨日から雷雨が続いている。まあ今日からスペインに行くし、日本の猛暑から比べるととても過ごしやすい。
昨日は晴れ間もあったから、2時間も自転車に乗ってきた。
イタリアではコルナーゴでオーダーしたC50(カラーもほかにないものにしてもらい、気に入っている)に、東京で買ってきたサドルにつけかえた。
セッレ・イタリアのSLRの135g。イタリア製なのに日本で購入したのは、こっちで店に行くとどこも品数が少ないから。
セッレ・イタリアは昔、僕の写真を無断使用したから金をふんだくってやったけど(といっても正規料金を請求しただけ)、悔しいことに製品はよくて、ずっと同社のターボのファンだった。
今では入手が不可能なターボが僕のガレージにたくさん転がっているけど、さすがに今のサドルの方がスタイリッシュだから、SLRにしてしまった。

ところで、ファエーマって知ってますか?
エスプレッソコーヒーを入れる機械メーカーで、バールによく置かれている。
サエーコはどちらかというと家庭用が主だと思うけど、ファエーマはバールの業務用が中心だ。
ファエーマは昔プロチームを持っていて、エディ・メルクスが走っていたのはあまりに有名だ。
またそのあとはたしかビアンキ・ファエーマとなって、ジモンディも走った。
そのファエーマの社長は日本人女性と結婚し、ウチの近くのモンツァに住んでいたらしい!
昨日、トリノにいる日本の友人と電話で世間話をしていて、初めて知った。
だけど、どこかに引っ越してしまったという。
そのモンツァはもうすぐF1開催で、サーキットからけたたましいエンジン音がなり響いている。
ミラノ到着
成田からミラノまでのJAL便は満席。
空港から家までレンタカーで来たけど、この時期はバカンスで働いている人が少ないため、高速道路は空いていた。

今日はしっかり時差ボケもあって、朝3時に起床。
明け方から雷と共に激しい雨が。涼しくていい。
朝食をとってから掃除とスペインに行く用意をした。
9時には腹が減ってきたので、日本から持参したカップラーメンを食べた。
今日は1日4食になりそうだ。
あと50日
今日は朝から雨だったけど、この中を50ccのオートバイで走ったので、まるでレースの取材のような感じでした。
毎日の仕事もそれなりに忙しく、パソコンの前に座る時間が長いです。
先日、クレディ・アグリコルで走る某選手が「ホームページを作るのに写真が欲しい」と言ってきたので用意してあげました。
そのあと、なんの連絡もなかったので、失礼なヤツだなあと思っていたら、
「すまん、ドイツ一周とハンブルクを走っていたので連絡できなかった。写真すごいよ。ありがとう」とメールが。
こんなボランティアもあって、もうかりまへんわ。

フィルム専用冷蔵庫に入っている100本以上のフィルムを使ってやろうと思って、風景写真に挑戦したのですが、時間がなくてシャッターチャンスを待てない人間に風景写真が撮れるわけありません。退散しました。

そうこうしているうちに、もうブエルタが始まります。
今年も行くのですが、スペインをエンジョイしたいです。
ブエルタはクルマで回るからリラックスできます。
今や取材はほとんどがオートバイで、クルマで回る数少ないレースの一つです。

そのあと世界選、パリ〜トゥール、そしてロンバルディーアでシーズンオフ。ばんざ〜い!でもまだ50日間あるな。
お礼
先週24日金曜日に東京駅の前にある八重洲ブックセンターで行われた私の講演会で、下手な話しに最後までつきあってくださった皆様、どうもありがとうございました。
満席だったし、なかには兵庫県から来てくださった方もいまして、ますます自転車ファンの期待をうらぎっちゃいかんなあと、身の引き締まる思いでした。
これからも本物を追求していきますので、応援してください。 店主軽薄 じゃなかった 店主敬白
標準12分じゃないのか
標準12分じゃないのか
日本にいると、自分からイタリア料理を食べに行くことはほとんどありません。
もちろん嫌いじゃないけど、イタリアにいるときは毎日イタリア料理なので、日本食を食べてバランスをとっているという感じですかね。

日本食が好きな選手といえば、僕の知る限りバッソ(とくに寿司)、それから元MTB世界チャンピオンで、今ランドバウクレディトで走っているベルギーのメイルハーゲ(日本食は世界一ヘルシーと絶賛)、それからシクロクロスの世界チャンピオンで引退したイタリアのポントーニなどかな。
一方、僕のオートバイの前の運転手は中華料理をこれまで1度しか食べたことがないし、今の運転手は一昨年のツールで中華に初めて連れて行ったけど、ダメでした。
イタリア人は食に対してものすごく保守的です(ため息)。

ピミエントスで紹介したホアキン・ロドリゲスなんだけど、元々はオンセで走っていて、プロ1年目の2001年にジロを走っている。
そのとき、イタリアで初めてアルデンテのスパゲッティを食べて
「これ、かた〜い」と言ったら、キャプテンのオラーノ(そのジロで2位)が
「イタリアじゃ、こういうスパゲッティをうまいと言うんだよ」と教えてくれたそうです。
だけど、今でも実家に帰るとお母さんがスパゲッティをくたくたになるまで茹でるのだけど、その時間はなんと20分!
もちろん、麺の太さにもよるけど、通常は12分で、やや細いタイプでも10分くらい。いくらなんでも20分は茹で過ぎ!

まあ、去年の暮れにロドリゲスとバルベルデが日本に来て、しばらくいっしょにいたのだけど、まあ自転車の話はほとんどせず(オフシーズンは、自分を含めてみんな嫌だから)、こんな話しばっかりしていました。
銀輪の風
自転車番組「銀輪の風」のエンディングで毎回写真が使われているけど、うれしいことにさらに26回延長(放送業界用語だと1クール13回=3ヶ月なので、2クール分)になって、今その写真の用意に追われている。
自分の写真の最終的な掲載先は紙媒体かウエブがほとんどで、こうしたテレビの映像に使われるというのは少ないチャンス。
それが約1年に渡って見ていただけるので、ものすごくやりがいがある。

日本はたぶん世界に例がないほど雑誌好きな国なのではないか。
僕は三十カ国あまりしか行ったことがないけど、これほど本屋と雑誌が多い国を他に知らない。
だけど不況とインターネットの影響からか、質の悪いものがどんどん増えているのも事実。
テレビも同じで、最近は手の込んだドキュメンタリーが少なくなり、お金のかからないバラエティー番組ばかりだ。
そんな中、「銀輪の風」は自転車の幅広い魅力を紹介していて、自転車界にとっては貴重な番組だと思う。
ピミエントス・デ・パドロン
ピミエントス・デ・パドロン
もうすぐ欧州に渡る。
ブエルタ(スペイン)、世界選(ドイツ)、パリ〜トゥール(フランス)、そしてロンバルディーア(イタリア)を撮影して帰国。期間は約50日間。
スペインといえばピミエントス・デ・パドロンというピーマンが僕の大好物。ガリーシアの町パドロンが原産のピーマン(シシトウ)を油で揚げたものなんだけど、これがあれば必ず食べる。
ときどき極端に辛いものがあって、地雷を踏むようなもの。
おいしい、おいしいと思っていると、急に「うわーっ」となって、涙が噴きだすのだ。

ピミエントス・デ・パドロンが大好きだとスペインチャンピオンのホアキン・ロドリゲスに話すと、彼は友人たちとポーカーフェイスで食べるゲームをすると教えてくれた。
誰が辛いものを食べたか、当てっこするのだという。
日本のお笑い番組であるけど、スペイン人も考えること同じなんですね。

親戚から家庭菜園で作ったピーマンをいただいた。
さっそくピミエントス・デ・パドロンを作った。
油で揚げるだけ。ただし、食塩ではなく、岩塩をがりがり削って(ガリーシア原産料理ですからね。関係ないか)味付けするのがミソ。
ところが富山産のこのピミエントス、スペイン産よりも辛かった。
ロドリゲスとバルベルデを家に呼んでゲームしたかったな。

(写真は富山産ピミエントス・デ・パドロン)
講演会の申し込み終了しております
8月24日に東京の八重洲ブックセンターで開かれる私の講演会は、おかげさまで満員となっているそうです。
あとから申し込まれて入れなかった方、申し訳ございません。
18日、チクリッシモ No.6発売
18日、チクリッシモ No.6発売
みなさん、お盆はどのように過ごされましたか?
僕はお墓参りに加えて、家の掃除やら新しく購入したMacBook Proのセッティングやらであっというまに過ぎました。

さて、18日にチクリッシモNo.6 (ヤエスメディアムック179、八重洲出版発行)が発売されます。
今回はツール・ド・フランス特集です。今年もドーピング問題で揺れた大会となりましたが、これも自転車競技の歴史の一コマとも言えます。
ハプニングだらけの大会も、将来「ああ、あんなこともあったな」と振り返ることになるでしょう。

チクリッシモはいつまでも本箱にとっておけるし、またヨーロッパの人にも堂々と手渡せる、そんな点においては国産唯一です。
買って損はありません。

加えて、今回と次回はパンターニ・スペシャルも加わります。
今回は主に栄光のレースシーンが中心ですが、次回はマドンナ・ディ・カンピリオのことも入ってきます。
ツール・ド・フランス前にパンターニが信頼していたアシストのマルチェッロ・シボーニのところまで往復700kmを走り、いろんな話しを聞いてきました。
ブエルタ号にそれが掲載されますが、これもお見逃しなく。
ジュニア問題は深刻
先日、メキシコのアグアスカリエンテスでジュニア世界選が行われた。
4年前、トラックのワールドカップの取材でここに行ったけど、自転車への注目が高く、子供たちもスレていなくて良い印象を持った。
トラック会場のLAN回線に至っては、マンチェスターやシドニーよりも数段上だった。
メキシコは初めてだったけど、タコスが大きいのにも驚いた。すごくワイルドな食べ物ということも知った。

さてジュニア世界選。
ここ10年くらい、ジュニア世界選は大人の世界選といっしょに行われていたが、去年からまた昔のように分けて実施されることになった。
男子ロードはイタリアが上位3位までを独占。
一方、内容は知らないけれど、結果だけを見ると日本は男女とも完敗だ。

日本で自転車を始めるというのは、高校のクラブに入ってという例が少なくない。
だけど、その高校の自転車クラブは、昔から競輪選手養成機関と化している。
若い時代のギア比の制限は世界の常識で、規則にもなっているのだけど、日本ではずっと野放しだった。
ドーピング検査がないのといっしょだ。
科学的トレーニングが存在していないことは、大学生レベルを含め、ここ数十年トラックのタイムがほとんど変わっていないことが見事に証明している。

おまけに高級機材の自慢大会で、カーボンやらディスクホイールやらはプロ並だ。
高価な機材は即刻使用禁止にした方がいいと思う。
ヨーロッパみたいにクラブからの貸与だったらいいけど、日本は親の負担となることが多い。
自転車をやるのにお金がかかるという状況から強い選手が出てくるわけがない。
アスタナだめよ
アスタナだめよ
もういろいろな用事だらけなんだけど、ブエルタまで出発は刻々迫っている。
ああ、やりたいことが山積みだぁ。
そのブエルタ、オーガナイザーはアスタナを招待しないことに決定した。
こうなると、アスタナのチーム存続自体が危ぶまれ、第2のフォナックになるのではないか。
今、自転車界は連帯責任制で、一人の違反者(アスタナは複数)がチームの存続をも危うくさせてしまう時代だ。

一方、まだ公式発表されていないのだけど、マペイがまた参入するのではないかという噂がある。
マペイ・グラッシという今あるアマチームをプロチームに昇格させるのではないか。
監督はターフィという話しで、僕がジロのときに本人に確認したら、否定はしなかった。
もしそうなると、良いニュースではある。
アクセル・メルクス引退
アクセル・メルクス引退
雑用ばかりで、なかなか仕事ができません。
そんなうちにもうすぐお盆だし、下旬からはブエルタも開始。
ツール終了後の貴重な日本での滞在が、砂時計のように少なくなっていきます。
先日購入したNECのLCD2690WUXIというモニタは快適なんだけど、注文したMacBook Proがまだ届かず、ああ待ち遠しい。

相変わらず自転車界はドーピングのニュースばかり。
そんな中で、アクセル・メルクスの引退があった。
僕がこの仕事を始めた頃はまだアマチュアで、お父さんはアクセルのレースにくっついてクルマを運転しているうちにいらいらして、ますますヘビースモーカーになったんだよね。
メルクスが現役時代、ときどきタバコを吸っていたのを知っていますか?
1970年にメキシコでアワーレコードを作ったときも、終わってからいっぷくしている(拙著・イタリアの自転車工房栄光のストーリー(アテネ書房) をご覧ください)。
宇都宮であった世界選(90年)のとき、お父さんはベルギーチームの監督で来たけど、ズボンのポケットはしっかりタバコで膨らんでいたもんね。
でも今は胃の手術をして、すっかりスマートになったというか、老け込んでしまったというか…。
カタールではレース委員長として毎年来ているのだけど、胃の手術をしたのを知らなかったときに、エレベーターの中で
「なんでそんなに痩せたんですか」と訊いたら
「ウチの女房が食べさせてくれないんだよ」と、ジョークを飛ばしてくれた。
去年、そのカタールのレースで、逃げている選手に近づき過ぎて、直接注意された。
なにしろ運転手が現地の人で、自転車レースの経験がまったくないのだから仕方がない。
だけど以降すっかり顔を覚えられて、今年のツールの最終日にシャンゼリゼでばったり会ったときには、向こうから手を上げて挨拶してくれましたよ。

そうそう、アクセルの話だった。メルクスというと、すぐにエディの話しになってしまって…。
アクセルだって強かったのですよ。
2001年のシーズン当初のUCIランキングは20位ですかね。たいしたもんですよ。
いつだったか、ミラノ〜サンレモのチプレッサだったと思うけどアタックした。運転手はジロ30回の大ベテラン。当然エディの現役時代も見ている。
「父親が7回!!勝ったミラノ〜サンレモで、息子がアタックだよ。感動しないかい?」と言ったら、
「う〜ん、別に」とあっさり。
僕は感動したけどなあ。
(写真は97年のジロ。親父が息子のレースを観に来た)
MacBook Proを注文
Photoshop CS3を使いだしたのだけど、今使っているラップトップではかなり重たいので、とうとうインテルの入ったMacBook Pro17インチを注文した。
以前から画面の広い17インチに興味があったのだけど、初めて購入することに。
電化製品というとヨドバシのオンラインショップを利用することが圧倒的に多いのだけど、今回はハードディスクを速いものにしたり、USキーボードにしたりしたかったので、アップルオンラインストアを利用した。
いちばん迷ったのは実はこのキーボード。ウチにはマックがいっぱいあるのだけど、JISとUSが混在している。家族はJISを使っているし、僕は以前がJIS、今がUSなのだ。考え抜いた末、僕の分はこれからずっとUSにしようと決心した。

まあ、新しいOSが秋に出るから購入は待った方が良いと言う人もいるけど、出たものをすぐに仕事で使うのはリスクが大きいし(以前、バグに見舞われてひどく苦労した経験がある)、このあとも撮影がたくさん控えているので、必要なものは今買うという鉄則で買ってしまった。
先日注文したNECのディスプレイがまだ来ていないけど、これでコンピューター環境はずいぶん良くなるはず。
モニタ注文
先週の火曜日に帰国して以来、まだ時差ボケがとれていなくて、夜の10時に床に入って、深夜2時には目が覚めるという毎日。今もそんな状態で書いています。
今回、日本には1ヶ月間ほどいるけど、やることが山積み。
帰国して約1週間が過ぎたけど、いろいろあった。

帰国した翌日に銀座のアップルストアーで、割れてしまったキーボードの修理にいったら、5分ほどで直してくれた。
それから、同じく銀座のキャノン・プロサービスでデジカメのCCDのクリーニングと、買ったばかりのストロボのぐらつきの修理をやってもらう。こっちの方は預かりでした。
そのデジカメ、ツール・ド・フランスに新しいマーク3を持っていたけど、キャノンに登録しているプロカメラマンを対象に、購入者に先着でPIXUS MP960というプリンターが当るサービスがあって、自宅に届いていた。先着だから抽選じゃないけど、ただで当るとはうれしいもの。
これまでプリンターはエプソンのものしか使ったことがなかったけど、キャノンもずいぶん頑張っているらしいので楽しみ。
一方、モニタがとうとう天寿を全うされたこともあって、今日NECのLCD2690WUXiを注文した。先日発売された ナナオのCG241というのも気になっていたけど、考えた末にNECにした。
こうなると、パソコンも入れ替え、しかもデスクトップもラップトップもと考えている。

チクリッシモの方は入稿が終わり、18日に出る予定です。
いろいろとあったツール・ド・フランスだけど、こういう年こそ保存できる雑誌を買っていただきたいです。
将来「あんなこともあったよなあ」と見直せますから。
まだいろいろやっていかなくてはいけないけれど、とりあえず本箱にずっと入れて置いていただける雑誌だと思っています。
NHKニュースに疑問
12時のNHKのニュースで国内の自転車ロードレースのことが2番目に報道された。
何かと思ったら、12人が怪我をしたとのこと。
だからどうだというのだろう?
2番目に報道する内容なのだろうか?
ヘリに乗って死んだ人がいることよりも先に報道する内容なのだろうか?

映像は落車した人の自転車が転がったまま道路上に放置されているものだけど、なにを言わんとしているのだろう。
12人が怪我をしたのだから、早く中止しろという意味があるのだろうか?
帰宅
今日は都内でチクリッシモ等の打ち合わせをしたあと、夕方からジェイスポーツのツール打ち上げで、お台場でのバーベキューに行ってきました。
で、最終便で自宅に戻りました。
僕はまだまだ忙しい日が続くのですが、とりあえず日本で再起動するつもり。
次は8月下旬からスペイン一周に行きます。