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仮想・砂田理事からの提案
スペインの女子選手に陽性反応が出た。
北京五輪での第一号が自転車選手、しかもスペインだったことは深刻だ。
実際、スペイン車連の会長が神妙な顔つきで記者会見に臨んでいる写真を見たし、そのタイトルが「酌量の余地なし」とあった。
今スペインはジロ、ツール、五輪制覇と世界を支配しているけど、ツールでスペイン選手が2人、チームが1つ引っかかった状況を見れば、ドーピングやっているからみんな強いと思われても仕方がないのではないか。少なくとも一般の人でこうとらえる人がいても全く不自然ではない。

そこで僕の提案はこうだ。
世界選にしろ、五輪にしろ、出場選手枠は国の力によって違っている。
スペインやイタリアは五輪が5人、世界選が9人、かたや日本は今回の五輪が2人、昨年の世界選が3人だ。
これだけ差があると、はっきりいって日本のような小国はどうしようもない。勝つための走り方は2つに1つ、逃げの集団に加わってそれが決まることを祈る、あるいは最後までじっと集団に入っていてゴール勝負にかける。そこにはチームプレーが入る隙間はまったくない。

そこで、陽性反応者を出した国は、世界選と五輪の出場枠を減らそう、と提案する。
「高校野球じゃねーんだぜ。連帯責任復活かよ」という声もあるかもしれないが、だけどスペインの人気選手であるベルトランがつかまる、イタリアでは売り出し中のリッコとセッラが捕まるという惨事があるわけだ。
「ドーピングやっているからあんたたち強いんでしょ」と言えば、一瞬たじろぐはず。
それに、去年のツールを見ればコフィディス、今年のツールを見ればサウニエルが一人の違反者のためにチーム全体がリタイアしている。
あながち、連帯性を批判することもできまい。

会議の席でこれを言えば、イタリアの代表は
「カッツォ、プッターナ、ヴァッファンクーロ…」と言って、家にスパゲッティを食べに帰ってしまうかもしれない。
スペインの代表は
「オースティア、カブロン!」と机をたたいて闘牛場に遊びに行ってしまうだろう。
だけど、自国に利益をもたらすべく、各国の代表が集まるのがレースでの会議。
日本代表はこれを提案すべきではないだろうか。

「がんばれば、いつかはきっと」と希望を持つのは結構。
だけど、現状はヨーロッパ以外からチャンピオンが極めて出にくいシステムになっているのよ。
それから日本から選手を送り込む前に、まずはUCIの理事を日本から出すべきだろう。もうずっといないからだ。
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