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イタリアは名将マルティネッリが立候補
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セルジュ・パウェルスがベルギー・ナショナルチーム監督に
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東京での写真展
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2024-10-02
ランカウイの厳しいステージ
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2024-09-28
ゆいの壁
ゆいの壁
スペシャライズドのイベントで撮影
申込リンクはこちらで、26日の木曜日いっぱいまで予約を受け付けているとのことです。
https://us.bikerentalmanager.com/book.html?shop=shkd2&event_ref=TTBTokyo
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クネゴから聞いた驚愕の話
先日のジャパンカップでゲストとして来日したイタリアのダミアーノ・クネゴ。
2004年にジロ・デル・トレンティーノで史上最年少優勝者となり、続くジロ・デ・ラッペッニーノやラルチアーノを連取。そしてジロ・ディ・イタリアでは4区間を制し、22歳9ヶ月という史上6番目、戦後では3番目の若さで優勝した。この年にパンターニが亡くなっており、後継者としてものすごく大きな期待が集まったのは記憶に新しい。
僕もこのときは彼の撮影でチームや家に行ったりし、親交が深まった。僕が取材の最前線にいた2020年、引退して2年が経っていたけど、ジロ最終日のミラノのステージで遠くから手を振ってくれて久しぶりに会い、話が弾んだ。
あれからさらに3年が経ち、今回は宇都宮でゆっくりと話ができた。お昼ご飯で1時間、カフェでさらに1時間、たくさんのことを話した。
今、彼の主な仕事はコーチだ。
プロ選手を辞めてコーチになった例は少なくない。近年ではピエポリやバルトリらがプロ選手を裏から支えている。
クネゴの場合、現在大学生で、来年が卒業。イタリアで大卒というのは日本とは大きく違い、とても大変なのだ。クネゴの卒業論文はニバリ、バルベルデ、ポガチャルの強さの研究だという。さらに教授の前で口頭試験があり、これが並の勉強では合格できない。
クネゴのようにプロを辞めてから大学を出てコーチの資格を取る例は非常に少ない。そんな彼に、すでに自転車以外のサッカーチームからもオファーが来ているという。
彼は今もロードとマウンテンバイクに乗っている。ロードバイクの機材は今も地元のメーカーからもらっているが、MTBは通販などでパーツを買っているから、自転車の値段のことも知っている。
自転車の高騰ぶりはイタリアもいっしょだ。だから若い選手が自転車を始めるのは簡単ではないときがあるし、機材が貸与される整ったクラブが多くあるが、あそこのクラブはアルテグラだけど、あっちはデュラエースだからあっちに行くなんていう例もあるという。
そしてなにより驚かされたのは、彼が見ているジュニアのなかで、クネゴがプロの時と同じくらいの体力データを発揮する選手がいるという話だ。
彼がいうには、優秀なコーチにつくと、ジュニアでもそこまで到達できるというのだ!
一方、昔からのやり方で勉強していないコーチ・監督についた場合、当然ながらデータも低いという。
しかも自転車界で跋扈する代理人たちは、ジュニア以下の選手に触手を伸ばし、金こそ渡さないものの、プロへの道に導いているのだ。
日本の現状を見ると、もう連盟に金も人材もなく、希望はジュニアだけという話が伝わってくるが、クネゴの話を聞くと、日本に期待できることはほぼないのではないかと思ってしまう。ジュニアからいきなりプロになって大活躍中のレムコ・エヴェネプールをはじめ、向こうのジュニアの方が比較にならないくらい進んでいるからだ。
これから日本もジュニアからと言ったところで、世界のレベルは手が届かないところに行ってしまっているのだ。
こういう話は夢も希望もないが、簡単にジュニアからという人や団体の甘い認識に一石を投じる意味で書いておこう。
2004年にジロ・デル・トレンティーノで史上最年少優勝者となり、続くジロ・デ・ラッペッニーノやラルチアーノを連取。そしてジロ・ディ・イタリアでは4区間を制し、22歳9ヶ月という史上6番目、戦後では3番目の若さで優勝した。この年にパンターニが亡くなっており、後継者としてものすごく大きな期待が集まったのは記憶に新しい。
僕もこのときは彼の撮影でチームや家に行ったりし、親交が深まった。僕が取材の最前線にいた2020年、引退して2年が経っていたけど、ジロ最終日のミラノのステージで遠くから手を振ってくれて久しぶりに会い、話が弾んだ。
あれからさらに3年が経ち、今回は宇都宮でゆっくりと話ができた。お昼ご飯で1時間、カフェでさらに1時間、たくさんのことを話した。
今、彼の主な仕事はコーチだ。
プロ選手を辞めてコーチになった例は少なくない。近年ではピエポリやバルトリらがプロ選手を裏から支えている。
クネゴの場合、現在大学生で、来年が卒業。イタリアで大卒というのは日本とは大きく違い、とても大変なのだ。クネゴの卒業論文はニバリ、バルベルデ、ポガチャルの強さの研究だという。さらに教授の前で口頭試験があり、これが並の勉強では合格できない。
クネゴのようにプロを辞めてから大学を出てコーチの資格を取る例は非常に少ない。そんな彼に、すでに自転車以外のサッカーチームからもオファーが来ているという。
彼は今もロードとマウンテンバイクに乗っている。ロードバイクの機材は今も地元のメーカーからもらっているが、MTBは通販などでパーツを買っているから、自転車の値段のことも知っている。
自転車の高騰ぶりはイタリアもいっしょだ。だから若い選手が自転車を始めるのは簡単ではないときがあるし、機材が貸与される整ったクラブが多くあるが、あそこのクラブはアルテグラだけど、あっちはデュラエースだからあっちに行くなんていう例もあるという。
そしてなにより驚かされたのは、彼が見ているジュニアのなかで、クネゴがプロの時と同じくらいの体力データを発揮する選手がいるという話だ。
彼がいうには、優秀なコーチにつくと、ジュニアでもそこまで到達できるというのだ!
一方、昔からのやり方で勉強していないコーチ・監督についた場合、当然ながらデータも低いという。
しかも自転車界で跋扈する代理人たちは、ジュニア以下の選手に触手を伸ばし、金こそ渡さないものの、プロへの道に導いているのだ。
日本の現状を見ると、もう連盟に金も人材もなく、希望はジュニアだけという話が伝わってくるが、クネゴの話を聞くと、日本に期待できることはほぼないのではないかと思ってしまう。ジュニアからいきなりプロになって大活躍中のレムコ・エヴェネプールをはじめ、向こうのジュニアの方が比較にならないくらい進んでいるからだ。
これから日本もジュニアからと言ったところで、世界のレベルは手が届かないところに行ってしまっているのだ。
こういう話は夢も希望もないが、簡単にジュニアからという人や団体の甘い認識に一石を投じる意味で書いておこう。