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パヴェの上で
パヴェの上で
今、イタリアのウチの周辺が、めちゃくちゃかっこよくなっている。
町が金を出して家の壁を高級保養地みたいにパステルカラーに塗り替え、各家の前にはバルコニーを付けて花を並べられるようにし、さらにアスファルトから石畳にもなる。
イタリアは町の景観作りに熱心だ。
イタリアには大きな看板がないのだけど、あれは法律で厳しく管理していて、景観を美しくしようとしているのだ。
日本に戻ってあの看板だらけの町並みを見るにつけ、それがいいという外人もいるらしいが、僕はもう取り返しのつかない事態になっているとあきらめている。
そもそも、九州に行こうが北海道に行こうが、国道を走るとすぐに分かるけど、同じような看板が立っているだけで、土地の風情なんてちっともない。

ところがイタリアのウチの前の工事、そのスピードたるや日本の十倍はかかっている。
良いものを作ってくれるのはいいのだけど、働いている連中もラジオをボリュームいっぱいかけ、冗談を言いながら楽しくやっている?
これが実にイタリアチックな風景。
そしてそのラジオからドッキリカメラみたいないたずらの放送が流れてきて、もう部屋で仕事しながら笑い転げていた。

昨日、自転車で出来立ての石畳の上を走ったら、パリ〜ルーベを思い出した。
「石畳、今年のルーベも地獄かな」と、おもわず一句読んじゃいました。
もうそんな季節なんですね。

(写真はパリ〜ルーベの名所、アランベールの石畳)
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