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モンテカルロより帰宅
サンレモが終わったら、すぐにアメリカのジャーナリストとモンテカルロに行き、コフィディスで走っているファラーと食事。
翌日、クレディ・アグリコルで走っているレイジンを交えてモンテカルロからニースのコル・デズに撮影にいった。(モンテカルロとニースはわずかの距離)。ここはパリ〜ニースにおいて数々のドラマが生まれた名所だ。
そこのカフェに入ってお茶を飲みながら取材をする。
フランスは自転車の文化が根付いている国だから、こうしたアメリカの無名の若い選手でも、フランスのプロチームのジャージを着て走っていると、振り返る人が多い。

ニースからモンテカルロにかけてはすばらしいところで、僕の究極の夢は、実はここに家を買うことである。
じっさい、自転車選手が何人もここに住んでいるからなんとなく現実味があるのだが、銀行にいくら入っていないとダメみたいな規則がある。その金額を聞くと、ため息が出るのである。

撮影が終わってイタリアとフランスの国境にある町ヴェンティミリアまで送ってもらい、電車でミラノに戻った。
電車はコンパートメントで、サンレモでベルギー人が乗り込んできた。
そのあと、イタリア人のきれいな女性が乗ってきた。
そのベルギー人はやたら女性に話しかけ、
「ベルギーからミラノ〜サンレモを見に来たんだ」という。
こんなうるさいじじいにからまれると嫌だから、僕は仕事がばれないようにしていた。
その女性、始めは愛そう良く受け答えしていたが、ベルギーのおやじがしつこく話しかけるのに閉口して本を読み始めた。
だけど途中に一度
「私も自転車ファンなのよ」と言ったとき、思わず自分の仕事を言おうかなと思ったが、おやじがしつこいので、何も言わなくて良かった。
ヴェンティミリアからミラノまで、おやじに昨日の画像が見えないようにしながら、もくもくとパソコンの中の写真を整理してきた。
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